TOEIC・資格

英検ガイド:級別のレベル感・必要な学習量・二次試験(面接)の準備

公開日: 2026-07-30|文: Yaya

TOEIC と英検は、測っているものが違います。TOEIC はビジネス場面の聞く・読む、英検は4技能と語彙の深さ。どちらを受けるべきかは目的で決まります。この記事では、英検の級別のレベル感と必要な学習量、そして多くの人がつまずく二次試験(面接)の準備をまとめます。

英検と TOEIC の違い

英検TOEIC L&R
測るもの読む・聞く・書く・話す(4技能)聞く・読む(2技能)
合否合格・不合格があるスコアのみ
場面社会問題・教育・環境など幅広いビジネス・日常
語彙抽象的・アカデミック寄りビジネス実務寄り
形式級ごとに難易度が固定難易度は一定。スコアで実力を表す
向いている人入試・進学、話す力も証明したい就職・昇進、企業での評価

大きな違いは話す・書くが含まれるかです。英検は二次試験で面接があり、ライティングもあります。「英語を使える」ことを総合的に示したいなら英検、企業で通用する数値がほしいなら TOEIC、という使い分けになります。

級別のレベル感

目安語彙数の目安できること
5級中学初級約600語簡単な自己紹介、身の回りの単語
4級中学中級約1,300語短い日常会話が理解できる
3級中学卒業約2,100語簡単な英文を読み書きできる。二次試験(面接)が始まる
準2級高校中級約3,600語日常的な話題について、まとまった内容を理解できる
2級高校卒業約3,800〜5,100語社会的な話題を扱える。大学入試で優遇されることが多い
準1級大学中級約7,500〜9,000語社会問題について意見を述べられる。ここから急に難しくなる
1級大学上級約10,000〜15,000語専門的な内容を理解し、議論できる

語彙数は出典によって幅があり、あくまで目安です。ただ、2級から準1級の差がとくに大きいことは知っておいたほうがいいです。語彙数が1.5倍近くになり、扱われる話題も社会問題中心になります。ここで一度つまずく人が多いポイントです。

級別の語彙数の目安3級2,100準2級3,6002級3,800〜5,100準1級7,500〜9,0001級10,000〜15,000ここで一気に跳ねる
2級から準1級で語彙の要求量がほぼ倍になる。ここが最初の壁。

TOEIC スコアとのおおまかな対応

正確な換算式はありませんが、感覚をつかむための目安として。

英検TOEIC L&R の感覚的な目安
2級550〜700 くらい
準1級750〜900 くらい
1級900以上

ただし測っているものが違うので、そのまま置き換えられるものではありません。TOEIC のスコアが高くても、英検の語彙問題やライティングで苦戦することはよくあります。逆もまた同じです。

合格に必要な学習量の考え方

「何時間やれば受かるか」は現在地によって変わるので、時間ではなくやるべき項目で考えます。

一次試験の構成

セクション内容対策の軸
語彙・文法短文の穴埋め級別の単語帳を1冊。ここは知識勝負
読解長文の内容一致過去問。時間配分の練習
ライティング意見を述べる英作文型を覚える。ここが一番コスパがいい
リスニング会話・説明文過去問の音声を繰り返し

まずライティングから対策する

意外に思われるかもしれませんが、ライティングは配点が大きいわりに対策が効きます。型が決まっているからです。

  1. 意見を書く:I think that... / In my opinion...
  2. 理由を2つ挙げる:First, ... Second, ...
  3. それぞれに具体例や説明を1文足す
  4. 結論でもう一度意見を言う:For these reasons, I think...

この骨格は、どんなテーマが来ても使えます。あとはテーマに応じて中身を入れ替えるだけ。難しい単語を使う必要はありません。構成が明確で、理由が2つ書けていれば点になります。

語彙は「級別の単語帳」を1冊

英検の語彙問題は、範囲がはっきりしています。級ごとに出る単語が決まっているので、その級の単語帳を1冊やり切るのが最短です。汎用の単語帳よりずっと効率がいい(覚え方はこちら)。

覚え方は他の試験と同じで、間隔をあけて何度も出会うのが基本です。1日に大量に詰め込むより、毎日少しずつ、忘れかけたタイミングで復習するほうが残ります。

一次試験の時間配分

英検の一次試験は、リーディングとライティングが同じ時間内にあります。つまり自分で時間を配分しなければなりません。ここを設計せずに受けると、ライティングの時間が足りなくなります。

2級を例にすると、筆記は85分です。目安はこうなります。

セクション内容目安の時間
語彙・文法短文の穴埋め15分
長文読解35分
ライティング意見を書く英作文25分
見直し10分

おすすめはライティングを先に書いてしまうことです。読解に時間を吸われてから書き始めると、構成を考える余裕がなくなります。ライティングは配点が大きいので、頭が疲れていない状態で処理したほうが得です。

語彙問題で粘らない

語彙問題は知っているかどうかだけなので、考えても出てきません。1問15秒で切り上げて、その時間を読解とライティングに回してください。TOEIC の Part5と同じ考え方です。

二次試験(面接)の準備

3級以上には面接があります。ここで緊張して実力が出せない人が多いので、準備の仕方を具体的に書きます。

試験の流れ

  1. 入室、あいさつ、面接カードを渡す
  2. 簡単な質問(名前、受験する級など)
  3. カードの英文を黙読 → 音読
  4. カードの内容についての質問
  5. イラストの描写(級による)
  6. カードを裏返して、受験者自身の意見を聞かれる

準備しておくべきこと

場面準備
入室・あいさつHello. / My name is ◯◯. / Nice to meet you. を口が勝手に動くまで
音読意味の切れ目で区切って読む練習。速く読む必要はない
意見を言うライティングと同じ型(意見 → 理由2つ)を口頭で使えるようにする
聞き取れないときCould you say that again, please? を言えるようにしておく

沈黙をなくす表現

面接でいちばん減点されるのは、間違えることではなく黙ってしまうことです。考えている時間を声に出しましょう。

  • Let me think for a second. — 少し考えさせてください(会話で沈黙しないための表現
  • That's a good question. — いい質問ですね
  • Well, I would say... — そうですね、〜だと思います

意見に「正解」はない

面接官はあなたの意見が正しいかを見ていません。英語で理由をつけて説明できるかだけを見ています。

だから、答えやすいほうを選んでいいのです。「本当はこう思うけど、英語で説明しにくい」なら、説明しやすいほうの立場で答えて構いません。内容の深さより、構成の明確さが評価されます。

練習方法

  1. 過去問のカードを用意する
  2. 時間を測って、本番と同じように音読・回答する
  3. 自分の声を録音する
  4. 聞き返して、詰まった箇所・言えなかった表現を書き出す
  5. その表現だけ調べて、次回に使う

ひとりでも十分に練習できます。録音して聞き返す作業が、面接練習の代わりになります。

英検S-CBT という選択肢

従来型のほかに、コンピューターで受験する S-CBT という方式があります。

従来型S-CBT
試験日年3回ほぼ毎週(会場による)
試験の回数一次と二次の2日1日で4技能すべて
スピーキング面接官と対面パソコンに向かって録音
ライティング手書きタイピングまたは手書きを選べる

対面の面接が苦手なら S-CBT が向いています。一方で、画面に向かって話すのが不自然に感じる人もいるので、どちらが楽かは人によります。

受験機会が多いのは大きな利点です。1回落ちても次がすぐ来るので、1回の受験にかかる精神的な負荷が下がります

不合格だったときの立て直し

英検は合否が出るぶん、落ちたときのダメージが大きい試験です。ただ、成績表には技能ごとのスコアが出ます。ここを使わない手はありません。

  1. どの技能で落としたかを特定する。4技能のうち、明らかに低いものが1つあるはずです
  2. そこだけを2週間集中してやる。全部やり直す必要はありません
  3. 合格ラインとの差を数字で見る。あと何点かが分かると、必要な努力量が具体的になります

とくに多いのが、ライティングで大きく落としているパターンです。ここは型を覚えるだけで一気に改善するので、次回の伸びしろとしては一番大きい。

語彙で落としている場合は時間がかかります。ここは短期では埋まらないので、次の回ではなく、その次を狙うくらいの計画にしたほうが現実的です。

どちらを受けるべきか

目的おすすめ
大学入試で優遇を狙う英検(2級・準1級)
就職活動でアピールしたいTOEIC(企業が見慣れているのはこちら)
話す力も証明したい英検、または TOEIC S&W
実力の変化を細かく測りたいTOEIC(スコアなので変化が見える)
語彙を体系的に増やしたい英検(級別に範囲が決まっている)

両方受けるのも十分にありです。英検で語彙とライティングを鍛えて、TOEIC でスコアを示す、という組み合わせは無駄がありません。

まとめ

  • 英検は4技能+語彙の深さ、TOEIC はビジネス場面の聞く・読む。目的で選ぶ
  • 2級から準1級の差が大きい。語彙数が1.5倍近くになる
  • 一次試験はライティングから対策するのがコスパがいい。型が決まっている
  • 語彙は級別の単語帳を1冊やり切る
  • 面接で減点されるのは間違いではなく沈黙。時間を稼ぐ表現を用意する
  • 意見に正解はない。説明しやすいほうを選んでいい
  • 面接練習は録音して聞き返すだけでも十分に効果がある

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Y
Yaya

国際学部の大学生。TOEIC は大学1年のIPテストで450点、会場受験で540点。大学2年でオーストラリアに4か月留学し、現地で英語を話しながら空き時間にTOEIC対策を続けて、帰国後に795点。いま900点を目指して勉強中です。そのときに「先に知っておきたかったこと」を EigoNote にまとめています。

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