TOEIC Part5 完全攻略:1問20秒で捌くための4タイプ判定と練習問題10問
TOEIC のリーディングで最初に立ちはだかるのが Part5 です。30問しかないのに、ここで時間を溶かすと Part7 が丸ごと塗り絵になります。僕自身、文法が弱くて Part5 が一番の鬼門でした(450点から795点までの記録はこちら)。この記事では、Part5 を「読んで考える問題」から「見た瞬間にタイプを判断する問題」に変えるための手順を、練習問題10問と解説つきでまとめます。
Part5 は解くパートではなく、捌くパート
TOEIC のリーディングセクションは 75分で100問。理想的な時間配分はこうです。
| パート | 問題数 | かけていい時間 | 1問あたり |
|---|---|---|---|
| Part5(短文穴埋め) | 30問 | 10分 | 20秒 |
| Part6(長文穴埋め) | 16問 | 8分 | 30秒 |
| Part7(読解) | 54問 | 57分 | 約63秒 |
この表を見ると、Part5 に1問1分かけるのがどれだけ致命的か分かります。30問で30分。その時点で Part7 に残るのは35分しかなく、54問はまず終わりません。
Part5 の役割は、速く終わらせて時間を Part7 に送り込むことです。ここで粘って1問拾っても、Part7 で5問落としたら意味がありません。
1問20秒でタイマーをかける
僕が実際にやったのは、問題集を解くときに1問20秒でタイマーをセットすることだけです。スマホのタイマーで十分です。
最初は当然間に合いません。でも続けているうちに、時間管理とは別の変化が起きます。
20秒しかないと、悩めない。悩めないから「なんとなくこれっぽい」で選ぶのをやめて、「この空欄は何を聞かれているのか」を最初に判断するようになる。
Part5 で伸び悩む人の多くは、文全体を頭から丁寧に訳しています。でも Part5 の問題の半分近くは、文の意味が分からなくても解けます。空欄の前後だけで答えが決まるからです。20秒の制限は、この切り替えを強制的に起こしてくれます。
Part5 の問題は4タイプしかない
選択肢を見た瞬間に、まずタイプを判定します。判定自体は3秒で終わります。
| タイプ | 選択肢の見た目 | やること | 目安 |
|---|---|---|---|
| ① 品詞問題 | 同じ語の変化形(success / successful / successfully) | 空欄の前後だけ見る。文は読まない | 10秒 |
| ② 動詞の形 | 時制や態の違い(wrote / has written / was written) | 主語と、時を表す語を探す | 20秒 |
| ③ 前置詞・接続詞 | during / while / because of / although など | うしろが名詞か文かを見る | 20秒 |
| ④ 語彙問題 | 選択肢が全部別の単語 | 知っていれば即答、知らなければ捨てる | 15秒 または捨てる |
① 品詞問題:空欄の場所だけで答えが決まる
Part5 で最も多く、最も速く解けるタイプです。文の意味を読む必要がありません。
まず、語尾で品詞を見分けられるようにします。
| 品詞 | よくある語尾 | 例 |
|---|---|---|
| 名詞 | -tion / -ment / -ness / -ity / -ance / -er | information, development, ability, manager |
| 形容詞 | -ive / -ful / -able / -ous / -al / -ent | effective, careful, reliable, financial |
| 副詞 | -ly | quickly, recently, significantly |
| 動詞 | -ize / -ify / -ate / -en | organize, notify, participate, strengthen |
次に、空欄の位置から必要な品詞を決めます。
- 冠詞(a / the)と名詞のあいだ → 形容詞 例:a ___ decision
- 前置詞のうしろ → 名詞 例:for the ___ of the project
- 他動詞のうしろ(目的語の位置) → 名詞
- be動詞のうしろ → 形容詞(または名詞)
- すでに完成している文への付け足し → 副詞 例:The team ___ completed the task.
- 形容詞や動詞を修飾する位置 → 副詞 例:___ effective
ここを押さえると、品詞問題は本当に10秒で終わります。30問中10問前後がこのタイプなので、それだけで100秒以上を Part7 に回せます。
② 動詞の形:主語と「時のヒント」を探す
見るポイントは3つだけです。
- 主語は単数か複数か(三単現の s が必要かどうか)
- 時を表す語があるか:last year → 過去形/since 2020 → 現在完了/next month → 未来
- 主語は「する側」か「される側」か:The report was ___ by the manager. のように by があれば受動態
受動態かどうかは、空欄のうしろに目的語(名詞)があるかで判断するのが速いです。うしろに名詞が続いていれば能動態、続いていなければ受動態の可能性が高い。
③ 前置詞と接続詞:うしろが名詞か、文か
このタイプは、意味が似ている語がペアで出されます。判断基準はひとつ、空欄のうしろが「名詞のかたまり」か「主語+動詞のある文」かだけです。
| 意味 | 前置詞(うしろは名詞) | 接続詞(うしろは文) |
|---|---|---|
| 〜のあいだ | during the meeting | while we were meeting |
| 〜なので | because of the rain | because it rained |
| 〜にもかかわらず | despite / in spite of the delay | although the train was delayed |
| 〜までに / 〜まで | by Friday(期限) | until he arrives(継続) |
意味で悩まず、うしろの形だけ見てください。ここは覚えれば確実に得点になります。
④ 語彙問題:知らなければ潔く捨てる
選択肢が全部違う単語なら、それは語彙問題です。知らない単語は20秒粘っても出てきません。
タイマーで一番得をしたのは、実はここでした。それまでは知らない語彙問題に1分かけて、結局は勘で選んでいた。20秒で切り上げる癖がつくと、その1分がまるごと Part7 に回ります。
語彙問題の対策は、その場での粘りではなく事前の準備です。TOEIC に出る語彙は範囲が偏っているので、TOEIC 特化の単語帳を先に回すのが最短ルートになります。忘れない覚え方も合わせてどうぞ。
練習問題10問
タイプ判定の練習です。1問20秒を意識して解いてみてください。解説では「何タイプか」「どこを見れば決まるか」を書いています。
- The new system has significantly improved the ___ of our production line.
(A) efficient (B) efficiently (C) efficiency (D) efficiencies - ___ the heavy rain, the outdoor event was held as scheduled.
(A) Although (B) Despite (C) However (D) Because - All employees ___ to submit their expense reports by Friday.
(A) require (B) requires (C) are required (D) requiring - The manager reviewed the proposal ___ before the board meeting.
(A) careful (B) carefully (C) care (D) caring - The company has been expanding rapidly ___ it opened its second office.
(A) since (B) during (C) for (D) despite - Ms. Tanaka is responsible ___ managing the overseas accounts.
(A) of (B) for (C) to (D) with - The technician will ___ the equipment before the annual inspection.
(A) inspection (B) inspected (C) inspect (D) inspecting - ___ of the applicants had the qualifications listed in the job posting.
(A) Almost (B) Most (C) Much (D) Every - The board members were impressed by the ___ presented at the annual meeting.
(A) propose (B) proposal (C) proposed (D) proposing - Please ___ the attached document before Thursday's meeting.
(A) review (B) reviewing (C) reviewed (D) reviews
解答と解説
| 問 | 答 | タイプ | どこを見れば決まるか |
|---|---|---|---|
| 1 | (C) | ① 品詞 | the ___ of の形なので名詞。efficiency は基本的に不可算なので複数形の (D) は不自然 |
| 2 | (B) | ③ 前置詞・接続詞 | うしろが the heavy rain という名詞のかたまり。だから前置詞。Although・Because は接続詞、However は副詞 |
| 3 | (C) | ② 動詞の形 | 従業員は提出を「求められる側」。be required to do の受動態 |
| 4 | (B) | ① 品詞 | The manager reviewed the proposal で文が完成している。付け足しは副詞 |
| 5 | (A) | ③ 前置詞・接続詞 | うしろが it opened... という文。かつ has been -ing の起点なので since |
| 6 | (B) | ④ 語彙(コロケーション) | be responsible for で固まり。理屈ではなく組み合わせで覚える |
| 7 | (C) | ② 動詞の形 | will のうしろは動詞の原形 |
| 8 | (B) | ④ 語彙・語法 | Most of the + 複数名詞。Almost は副詞なので of が続かない。Much は不可算名詞用 |
| 9 | (B) | ① 品詞 | by the ___ なので名詞。うしろの presented は「提示された」と後ろから修飾している |
| 10 | (A) | ② 動詞の形 | Please + 動詞の原形の命令文 |
10問のうち、①品詞と②動詞の形で6問。意味をほとんど読まずに解ける問題が過半数だということが実感できると思います。
間違えた問題をどう扱うか
ここは、自分の反省も込めて書きます。
僕がやったのは「問題集を全問1周 → 間違えた問題だけもう1周」でした。795点までは、これで届きました。ただ正直に言うと、これは決して十分な回数ではありません。795でPart5がまだ重いのは、たぶんここが足りていないからです。
いま同じことをやり直すなら、こうします。
- 1周目:全問を1問20秒で解く。間違えた問題に印をつける
- 2周目:印のついた問題だけ解く。ここでも間違えたら、印を二重にする
- 3周目:二重の印だけ解く。ここが自分の本当の穴
- 二重の印が残った問題は、解説を読んでなぜ他の選択肢がダメなのかまで言葉にできるようにする
正解した問題を何度も解き直すのは時間の無駄です。逆に、2回続けて間違えた問題は、その文法項目そのものが抜けているサインなので、問題集の解説だけでなく文法書に戻ったほうが早い。どこまで戻ればいいかは別記事に整理しました。
本番でやってはいけないこと
- 分からない問題に戻ってくる。リーディングは時間が足りないので、戻る余裕はまずありません。マークしたら忘れる
- 全部の文を訳す。品詞問題を訳し始めた時点で、20秒の予算は超えています
- 選択肢を上から順に当てはめる。先に空欄の前後を見て、必要な品詞・形を決めてから選択肢を見る
- 知らない単語で止まる。語彙問題だと判定できた時点で、知らなければ即マークして次へ
まとめ
- Part5 は30問を10分で。1問20秒が基準
- タイマーは時間管理だけでなく、問題タイプを判断する癖をつけるための道具
- 問題は①品詞 ②動詞の形 ③前置詞・接続詞 ④語彙 の4タイプ。選択肢の見た目で3秒で判定する
- 品詞問題は文を読まずに解ける。ここが最大の時短ポイント
- 語彙問題は粘らずに捨てる。対策は事前の単語帳
- 間違えた問題は2周・3周する。1周+間違い1周では足りない(自分の反省です)