単語・文法

英文法やり直しガイド:中学英語の骨組みと、日本人がつまずく5項目

公開日: 2026-07-15|文: Yaya

英文法をやり直したい。でも分厚い文法書を開くと、最初の「文型」で止まる。僕自身文法が弱くて TOEIC の Part5 が一番の鬼門でした。この記事では、やり直しに必要な範囲を中学英語の骨組み+日本人がつまずく5項目に絞って、順番に整理します。

やり直しは中学英語からで大丈夫

「高校でやったはずのことが分からない」と感じている人ほど、実は中学範囲の理解が曖昧なことが多いです。

理由は単純で、英文法は積み上げだからです。時制が曖昧なまま現在完了に進むと、現在完了は「なんとなく過去っぽいやつ」になる。前置詞のイメージが持てないまま関係代名詞に進むと、修飾関係が見えなくなる。

そして実務的な話をすると、TOEIC の Part5 で問われる文法の大半は中学〜高校前半の範囲です(出題タイプの分け方)。難しい構文を知らないから解けないのではなく、基礎の判断が速くないから解けない。だから戻るのは恥ずかしいことではなく、最短ルートです。

最低限おさえる骨組み

項目なぜ必要か
品詞(名詞・動詞・形容詞・副詞)Part5 の品詞問題はここだけで解ける
文の要素(主語・動詞・目的語・補語)空欄に何が入るかを判断する土台
時制(現在・過去・未来・進行形)動詞の形の問題の前提
能動態と受動態「する側か、される側か」の判断
不定詞と動名詞動詞のうしろに何が続くかの判断

この5つが揺らがなければ、次に挙げる「つまずきポイント」に進んで大丈夫です。

① 現在完了:過去形との違いは「今とつながっているか」

現在完了 have / has + 過去分詞 が分かりにくいのは、日本語に対応する形がないからです。

いちばん大事なのは、現在完了は「今」の話をしているということです。過去形は過去のある一点の話で、今とは切り離されています。

意味今どうなっているか
I lost my key.鍵をなくした(過去形)今見つかっているかは不明
I have lost my key.鍵をなくしてしまった(現在完了)今も見つかっていない
過去形:過去の一点の話。今とは切れているI lost my key.今どうなっているかは分からない現在完了:今の状態を語っているI have lost my key.今も見つかっていない
現在完了は「今」の話。過去形との違いはここに尽きる。

3つの使われ方

用法意味よく一緒に使う語
完了・結果〜してしまった(今その状態)He has just finished the report.just, already, yet
経験〜したことがあるI have visited Osaka twice.ever, never, once, twice
継続ずっと〜しているShe has worked here for five years.for, since

過去を示す語とは一緒に使えない

これが試験でよく狙われます。yesterday / last year / in 2020 / three days ago のような「過去の一点」を示す語は、現在完了と共存できません。

  • × I have finished it yesterday.
  • ○ I finished it yesterday.
  • ○ I have already finished it.

逆に since(〜以来) があれば、ほぼ現在完了です。since は起点を示すので、そこから今まで続いていることになるからです。

② 冠詞 a / an / the:相手が特定できるかどうか

冠詞は日本語にない概念なので、感覚で選ぼうとすると一生安定しません。判断基準はひとつだけです。

聞き手が「どれのことか」を特定できるなら the、できないなら a / an。
なぜその冠詞か
I bought a book yesterday.相手はまだどの本か知らない。初登場
The book was very interesting.さっき言った本のこと。もう特定できる
Please close the door.その場にあるドアは1つ。言わなくても分かる
The sun rises in the east.世界に1つしかない

無冠詞になるとき

  • 数えられない名詞:information, advice, furniture, equipment(これらは複数形にもなりません)。こういう語法は例文ごと覚えると早い
  • 複数形で「一般的に」を表すとき:Dogs are loyal animals.
  • 建物を本来の目的で使うとき:go to school(勉強しに行く)/go to the school(建物に行く)
  • 食事・交通手段など:have lunch, by train, at night

TOEIC で狙われるのは数えられない名詞です。informations や advices は存在しません。an information ではなく a piece of information と言います。

③ 前置詞 in / on / at:イメージの大きさで決まる

前置詞は暗記だと破綻します。コアイメージで押さえると、時間も場所も同じ理屈で説明できます。

コアイメージ時間場所
atat 7:00, at noonat the station, at the corner
on接している面・線on Monday, on July 4on the desk, on the wall
in囲まれた空間in May, in 2026, in the morningin Tokyo, in the box

時間は「点 → 日 → 期間」で at → on → inと広がっていくと考えると整理できます。場所も同じで、点 → 面 → 空間です。

間違えやすい組み合わせ

意味正しい形注意
〜までに(期限)by Fridayuntil は「〜まで続く」。期限は by
〜のあいだ(期間)during the meetingうしろは名詞。文が続くなら while
〜の間ずっと(長さ)for three hours数字+時間の長さは for
〜以来since 2020起点。現在完了とセットで使われる

④ 助動詞:話し手の気持ちが乗っている

助動詞は「動詞を助ける」というより、その文に話し手の判断や態度を足すものです。同じ事実でも、どの助動詞を使うかで意味が変わります。

助動詞基本の意味強さ・ニュアンス
must〜しなければならない/〜にちがいない最も強い。義務も推量も強い
have to〜しなければならない外側の事情による義務。must より客観的
should〜すべき/〜のはずだ助言。must より柔らかい
may〜してもよい/〜かもしれない許可・50%程度の推量
might〜かもしれないmay より可能性が低い
can〜できる/〜してもよい能力・カジュアルな許可
could〜できた/〜かもしれない過去の能力・丁寧な依頼

否定にすると意味が大きく変わる

  • must not = 〜してはいけない(禁止)
  • don't have to = 〜しなくてもよい(不要)

この2つは日本語だと似て見えますが、正反対です。You must not go.(行ってはいけない)と You don't have to go.(行かなくていい)を混同すると、意味が真逆になります。

⑤ 関係代名詞:2つの文を合体させる装置

関係代名詞は、2つの文をつなぐための道具だと考えると一気に分かります。

たとえばこの2文。

  • I know a man.
  • He works at the bank.

He は a man のことなので、He を who に変えてくっつけます。

I know a man who works at the bank.(銀行で働いている男性を知っている)

使い分けは2つの軸だけ

物・こと
主語の代わりwhowhich
目的語の代わりwho(m)which
どちらでも使えるthat

判断の手順はこうです。

  1. 関係代名詞が指すのは人か、物か
  2. くっつけたあとの文で、それは主語か、目的語か

見分け方のコツは、関係代名詞のうしろに主語があるかどうかです。うしろがいきなり動詞なら主格(who / which)、うしろに主語+動詞が続くなら目的格です。

目的格は省略できる

The book (which) I bought yesterday was expensive. の which は省略できます。読んでいて「名詞のあとにいきなり主語+動詞が来た」と感じたら、関係代名詞が省略されていると考えてください。長文で構造を見失う原因の多くがこれです。

文法のやり直しをどう進めるか

最後に、進め方の話をします。

  1. 文法書を通読しない。最初から順に読むと、必ず途中で止まります。上に挙げた項目のうち、自分が説明できないものだけ読む
  2. 問題を解いてから戻る。問題集を先にやって、間違えた項目だけ文法書で確認するほうが速い。何が分かっていないかが自分で分かるからです
  3. 説明できるかで確認する。「なんとなく分かった」は分かっていません。なぜ他の選択肢がダメなのかを言葉にできるかどうかが基準です
  4. 1周で終わらせない。ここは自分の反省でもあります。僕は問題集を1周+間違えた分1周で止めてしまい、795点になった今でも Part5 が重いままです(その経緯

まとめ

  • やり直しは中学英語の骨組みから。品詞・文の要素・時制・態・不定詞と動名詞
  • 現在完了は今とつながっているか。過去を示す語とは共存できない
  • 冠詞は聞き手が特定できるかどうか。数えられない名詞に注意
  • 前置詞は点・面・空間のイメージで、時間も場所も同じ理屈
  • 助動詞は話し手の気持ちの強さ。must not と don't have to は正反対
  • 関係代名詞は2文の合体。うしろに主語があるかで主格か目的格かを判断する
  • 文法書は通読せず、間違えた項目だけ戻る

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Y
Yaya

国際学部の大学生。TOEIC は大学1年のIPテストで450点、会場受験で540点。大学2年でオーストラリアに4か月留学し、現地で英語を話しながら空き時間にTOEIC対策を続けて、帰国後に795点。いま900点を目指して勉強中です。そのときに「先に知っておきたかったこと」を EigoNote にまとめています。

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