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1.TOEICスコアのロードマップを作ろう
自分の実力に合わせた目標スコアを決める
TOEICを受ける人は何かしらの目標スコアをお持ちだと思います。そのときに大切なのは、自分の実力に合った目標スコアを立てるということです。
これは高すぎても低すぎてもよくありません。適切なスコアを把握するために必要な目安となるスキルの概要について説明していきます。
TOEICスコアの平均点と分布図
TOEIC公開テストの平均点も把握しておくことが大切です。全体での自分の英語力の位置づけを相対的に知ることができます。2019年3月実施の第238回公開テストでは、全体の平均スコアは579.2でした。
2019年3月実施の第238回公開テストのスコア分布図は以下の通りです。
2.TOEICスコア別の特徴について
- 英語学習は大学卒業以来ほとんどしていない
- 文法や語彙に関して自信がない
- リスニングは何を言っているのか分からない
TOEICの400点を目指す人は概ね英語学習に手を付けはじめたころの人がほとんどだと思います。おそらく英語に関して苦手意識を持っている人が多いのではないでしょうか。
これをやってみよう!
TOEIC200〜300点台の方は、まず基礎的な英語の体力づくりから進める必要があります。文法から学習してしまいがちですが、実は英文法は点数が上がってきた700〜800点台から対策をするのが効率的です。まずは、ひたすら語彙力を多くしていくことに専念しましょう。
★理想配分はリスニング240点/リーディング160点
現状のスコアが200〜300点台の人は、リスニングとリーディングともに100点台だと思われます。まずはリスニングを200点台に乗せることを目標にしましょう。理想のスコアバランスはリスニング240点/リーディング160点です。
- 基礎的な英語能力はある
- リスニングで言い換え問題が出ると間違えてしまう。
- リーディングでつまづく
TOEICの600点を目指す人は概ね400〜500点をお持ちの方だと思います。基礎的な英語能力があり、難しい語彙または言い換えがなければ、問題文のおおまかな趣旨が理解し、正答を導くことができます。
これをやってみよう!
まずはリスニングスキルを伸ばすことが一番最初に取り組むべきことになります。英語は一般的に以下のような順番で向上させていくのが定石です。
- リスニングで相手の話すことが分かる
- リーディングで文章が理解できる
- スピーキングで自分の言いたいことが伝えられる
- ライティングで自分の伝えたいことが書ける
500点台というのは全体のおおよその平均に該当します。登山で例えるならば、5合目を超えたくらいの地点ですが、ここからは着実にスコアを上げるためにはテクニックが必要になります。
特にリスニングは苦手意識のある人が多いかもしれません。TOEICのリスニングは早口過ぎて、意味不明に感じることでしょう。イギリス英語やオーストラリア英語なんて、別の言語に聞こえてしまうかもしれません。
しかし、ディクテーションという書き取り学習を繰り返し行えば、600点突破は決して難しいことではありません。かなり根気のいる学習法にはなってしまいますが、着実に力が付く方法なので試しにトライしてみてください。早口で何を言っているのか分からない会話も何となく大意を掴めるようになります。
僕は、リスニングはディクテーションという手法を使って勉強しているうちに気づいたら600点後半が余裕で取れるほどの力がつきました。
★理想配分はリスニング320点/リーディング280点
ディクテーションを繰り返せば、自ずとリスニングのスコアは上がってくると思います。リーディングは時間内に終わらなくても落ち込まないでください。時間内に解き終えることができる人は800点以上のクラスの人達です。
- 英語にはある程度の自信がある
- ハイレベルな語彙になると分からない
- リーディングが時間内に解き終わらない
TOEICの800点を目指す人のスコア帯は、概ね600~700点前後のスコアをすでに取得済みの人が多いかと思います。
このスコアホルダーの人は、英語に関しての基礎力は充分に持っているのですが、まだ単語やリスニング力に穴がある状態です。しかし、一番伸びしろのあるスコアでもあるので工夫次第ですぐに800点は超えることができます。
これをやってみよう!
TOEIC600~700点台の人は、ひとまず基礎をマスターして、800点レベルの語彙を習得することから進めます。600点向けと800点向けの単語帳をやりながら、リスニング対策のディクテーションをしていきましょう。
すべての基本でもあるボキャブラリーはどのレベルでも必要です。毎日通勤時間などを利用してコツコツ積み重ねるのが近道です。
リーディング対策も始めましょう。リーディングが苦手という人は、精読という勉強方をおすすめします。一つの文章をゆっくりと時間をかけて、単語・文法などをしっかり理解することで、徐々に読解速度も上がっていきます。
TOEICで800点を取れると履歴書にも書けるスキルになります。英語を自分の武器の一つにするために、上級者向けの語彙力を身に付けて、実践練習を繰り返しましょう。
★理想配分はリスニング420点/リーディング380点
リスニングはできるだけスコアを伸ばしていきます。400点以上取れると理想です。このスコアを取るためには、一瞬で理解できる単語をなるべく増やすことが重要な鍵となります。Part1&2では満点を目指しましょう。

3.TOEIC目標スコア別おすすめ参考書
具体的にTOEIC目標スコアを突破するための参考書を紹介します。語彙の知識をまんべんなく習得し、公式問題集とパート別参考書をやり込みましょう。
TOEIC400点向けおすすめ参考書
公式からトレーニング問題集が出版されているので、こちらを初めに解くことをおすすめします。リスニングに特化した問題集で、パートごとに分かりやすく解説されています。基礎から始められる人にとってはもってこいの問題集です。
次に英語力の下地作りとして、単語量を増やします。キクタンシリーズが覚えやすくて、優秀な教材なのでおすすめです。実際にCDを使う方法もいいですが、赤シートを使って、スキマ時間に何周も繰り返して覚えていきましょう。
TOEIC600点向けおすすめ参考書
キクタンシリーズは、TOEICに必要な英単語がコンパクトにまとまっていて、ボリュームもちょうどよくスキマ時間に手軽に学ぶ参考書としてぴったりです。1冊を何度も繰り返しスピーディに回して、漆塗りの要領で記憶に定着させていきましょう。
本番形式の公式問題集繰り返し解いてみましょう。重要なことは時間を正確に測って解くことです。おそらくリーディングパートはすべて解き終わることは難しいと思います。途中でも大丈夫なので、解けたところまでで終了しましょう。時間をオーバーして解いてしまうと正確な実力を判断することができません。
少し難しめの参考書ですが、高負荷学習としてこちらをおすすめします。ディクテーションを取り入れて繰り返し学習すれば、600点は軽々と突破することがでいます。
TOEIC800点向けおすすめ参考書
リーディングが苦手でなかなか時間内に終わらないという人はこちらの参考書を解いてみましょう。それぞれのポイントを分かりやすく解説しているので、かなり役に立ちます。
リスニングでハイスコアを取るためには序盤のPart1&2を完璧にする必要があります。この問題集は、具体的な解き方のコツを習得できるように詳しくポイントが解説されているので、買って損はない参考書です。
先ほどのキクタンシリーズの800点向けバージョンです。キクタン600点と並行して使うのがおすすめです。一部、600点とかぶっている単語もありますが、基礎的な単語力も大事なので、これだけ学習せずに両方を学習するのがベストです。
公式問題集を一通り解き終わって、まだ物足りないという人にはこの参考書をおすすめします。3セット分の問題と解説が収録されていて、緻密な分析が好評な参考書です。モニター受験者の間違えやすい選択肢もパーセンテージで記載されているので参考になります。
4.まとめ
TOEICを学習し始めた頃は、何が何だか分からない状態がしばらく続くと思います。しかし、ある程度継続して学習すると急にスコアがアップする時期が訪れるので、そのときまでひたすら耐えましょう。
どの勉強にも言えることですが、参考書をいくつも購入せずに同じ参考書を何度も繰り返して解くことが大事です。
